アルコールチェッカーの使い方は?選び方のポイントを解説
2022年4月に道路交通法が改正され、白ナンバー事業者の運転前の目視でのアルコールチェックが義務化されました。
また、2022年10月からはアルコールチェッカーでの運転者のアルコール濃度測定が義務化される予定でしたが延期となっています。
白ナンバー車におけるアルコールチェッカーでの確認の義務化は延期されましたが、
義務化された際スムーズに実施できるように早めに用意しておくことをおすすめします。
今後、アルコールチェッカーの導入を検討している企業や事業所の中には、どのアルコールチェッカーを選ぶべきか迷っているところも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アルコールチェッカーの正しい使い方と、選び方のポイントについて詳しく解説していきます。
アルコールチェッカーとは?
アルコールチェッカーとは、測定器に息を吹きかけ、体内の残留アルコールを数値化することのできる機械のことです。
体内アルコール濃度を測定する方法は2種類あり、呼気アルコール濃度を測定する「呼気採取」と血中アルコール濃度を測定する「血液採取」が挙げられます。
血中アルコール濃度を測定する場合は、医療機関での採血を行い、専用の機械で血液を分析する必要があります。
呼気アルコール濃度を測定する場合は、アルコールチェッカーを使用します。
息を吹きかけるだけで手軽に測定でき、場所を問わず測定できるので便利です。
正しい使い方
アルコールチェッカーは正しく使用しなければ、正確な数値を測定することができません。
検査時の注意事項をよく確認し、正しく測定する方法を知る必要があります。
ここでは、アルコールチェッカーの使用するタイミングと正しい使用方法をご説明いたします。
アルコールチェッカーを使用するタイミングはいつ?
アルコールチェッカーを使うタイミングは、運転をする前後です。
運転前はもちろん、運転後のアルコールチェック も重要になります
アルコールチェッカーの正しい使用方法は?
アルコールチェッカーを使用する際には3つの注意点があります。
①測定前のうがい
適切な数値を測定するためには、使用前には水でうがいをするようにしてください。
口腔内に食べ物や飲み物が残っていると誤測定になる可能性があります。
アルコール成分が含まれていなくても、飴やミント系のガム、喫煙や歯磨きの後でも反応してしまうこともあります。
②アルコールを含む可能性のある飲み物・食べ物を摂取しない
飲酒をしていなくてもアルコールを検知する場合もあります。
ノンアルコールビールや栄養ドリンクなど微量にアルコール成分が含まれるものや、
キムチや味噌汁などの発酵食品を摂取したあとにはアルコールチェッカーが反応する可能性があります。
③測定前の飲食は避ける
飲食後は正確なアルコール値が測定できない場合があります。
飲食後にアルコールチェッカーを使用する際は、しっかり水でうがいをし、15分以上あけ測定をするようにしてください。
アルコールチェッカーの選び方とおすすめ6選
アルコールチェッカーはさまざまなメーカーから販売されており、種類の多さからどの商品を選ぶべきか迷ってしまうかと思います。
ここでは、アルコールチェッカーを選ぶ際のポイントと、おすすめの商品をご紹介いたします。
■タイプで選ぶ
アルコールチェッカーは携帯型と据置型の大きく2種類に分けられます。
携帯型
メリット:サイズが小さめのものが多く、持ち運びが便利なため遠隔地での測定が可能です。
比較的安価で購入できるのもポイントになります。
デメリット:持ち運びができるため、誰かに代わってもらい測定ができるので不正に繋がる可能性があります。
また、測定結果は自動記録できないものが多く、手書きで記録をつける必要があります。
タニタ アルコールチェッカー
寸法 | 幅32×奥行17×高さ105mm |
質量 | 約31g(乾電池含まず) |
検知方式 | 半導体センサー |
センサー寿命 | 購入後1年経過または、センサー使用回数が1000回以上になった場合(どちらか早い方) |
測定範囲 | 0.00から0.50mg/L |
息を吹きかけるだけで、簡単にアルコール濃度を測定することができます。
コンパクトなデザインなので、手軽に持ち運びが可能です。
据置型
メリット:事業所や営業所に設置して使用するので、第三者の目もあることから不正防止の効果も期待できます。
携帯型と比べると、費用はかかりますが搭載されている感知センサーを交換すれば長期間使用することも可能です。
デメリット:据置型は持ち運ぶのには不向きのため、手軽に測定ができません。
また、携帯型と比べ高価なものが多くあります。
フィガロ技研 デジタルアルコールチェッカー フーゴプロ
寸法 | 幅65×奥行25×高さ120mm |
質量 | 約150g(乾電池含む) |
検知方法 | 電気化学式 |
電池寿命 | 使用回数2,000回(室温にて) |
測定範囲 | 0.00から0.35mg/L |
高精度な電気化学式センサーを搭載しているので誤反応が少なく、優れた感知能力を発揮します
測定データを2500件記録しておくことができるので、データ管理を円滑に行うことができます。
また、測定後に検査データをパソコンに転送することも可能です。
■検知方式で選ぶ
アルコールチェッカーのセンサーは電気化学式センサーと半導体センサーの2種類があります。
電気化学式センサー
メリット:アルコール以外の成分に干渉が少ないため、より正確な数値を測定することができます。
そのため、メンテナンスを定期的に行えば誤作動が起こる可能性も低いとされています。
正確な数値の測定が可能なので、業務で使用する場合は電気化学式センサーがおすすめです。
デメリット:半導体センサーと比べ価格が高く、定期的なメンテナンスが必要です。
キングジム アルコ-ルチェッカー 燃料電池式 BAC100
寸法 | 幅53×奥行22×高さ127mm |
質量 | 約70g(電池含まず) |
検知方法 | 燃料電池式(電気化学式)ガスセンサー |
センサー寿命 | 購入後1年経過、または2000回測定に使用 |
測定範囲 | 0.000mg/から2.000mg/L(0.001mg/L単位) |
アルコール判別性能に優れた電気化学式センサーを搭載しています。
電源を入れ、約10秒の待機時間後に息を吹き込み測定でき、測定までの待機時間が短いので日々のアルコールチェックに適しています。
半導体センサー
メリット:測定までの時間が短く、価格が安いのが特徴。
小型で持ち運びがしやすいので気軽に検査をされたい個人使用におすすめです。
デメリット:アルコール以外のガスにも反応しやすく、測定結果に誤差が生じる可能性があります。
センサーの寿命が短く、基本的に使い捨てとなります。
三和 アルコール検知器 ALCー1
寸法 | 約97×38×12mm |
質量 | 約19.5g(乾電池含む) |
検知方法 | 半導体センサー |
センサー寿命 | 約1000回 |
測定範囲 | 0.00〜0.95mg/L |
約3〜5秒吹き込み口に息を吹き込むだけで呼気中のアルコール濃度を測定することができます。
吹き込み式、非接触式の検査器なのでとても衛生的です。
■便利な機能で選ぶ
アルコールチェッカーには便利な機能が搭載されているものもあります。
クラウド連携可能な検査器だと、遠隔地での測定結果を運転管理者がリアルタイムで確認することができます。
また、暗い場所でも安全に使用可能なバックライト機能がついている検査器や、測定結果のメモリ機能などさまざまな付属機能があります。
夜間使用も可能バックライト付き
アーテック AT アルコールチェッカー
寸法 | 幅40mm×高さ85mm×奥行18mm |
質量 | 約80g |
検知方法 | 半導体ガスセンサー |
センサー寿命 | 約1000回 |
測定範囲 | 0.00mgから0.9mg/L0.05/L単位 |
バックライト付きで夜間の使用も可能です。
不正防止機能がついており、十分な呼気量がないとエラーを表示します。
測定データの保存が可能
オーグ アルコールチェッカー EK-90
寸法 | 幅6.0mm×高さ135mm×奥行25mm |
質量 | 240g |
検知方法 | 半導体ガスセンサー |
センサー寿命 | 購入後1年または3000回使用 |
測定範囲 | 0~0.190%BAC
0~1.900/00BAC 0~0.95mg/L 0~1.9g/L 0~190mg/100mL 0~1.90 0/00PROM |
32件の測定データの保管が可能です。
約5秒間専用のマウスピースから息を吹きかけるだけで測定でき、
測定結果はディスプレイに赤・黄・緑で表示されるので一目で分かります。
まとめ
アルコールチェッカーにはさまざまなタイプがあり、価格・性能・サイズが異なります。
使う頻度や目的にあったアルコールチェッカーを適切に選び安全運転を心がけましょう。